「医は仁術」じゃないね。その2
・・・続きです。
で、私が行った時は大部落ち着いてはいましたがかなり苦しそうでした。
妹と義姉が付き添っていましたが夜中に「死んだおばさんが来ている」と言ってびびらせたそうです。
あくる日私たちが見舞いに行った時父はかなり元気になっていて、ベットの上に自分で起き上がっていました。
その時担当医が来ました。
そして
「病状のことは聞いていますね。腫瘍がかなり大きくなっていますからね。でもこの様子では2,3日でどうこうという事はないでしょう」
と言い始めたのです。
父には告知していないのですよ!
担当医ならそのことは知っているはずなのに患者の前で、病状のことを口にだすなんて!
私はかなり大きい声を出して父に話しかけ医者の話が聞こえないようにはしましたが・・・。
実際熱がかなり出ていたし、言っていることもおかしかったりしたので、医者は「ぼけているから大丈夫」と思ったのかもしれません。
それにしても「2,3日でどうこう・・・」何て信じられません。
あとで聞いたら前に「蘇生処置はしません」といいたのがその医者だったそうです。
もう、ムカついてムカついて、どうしてやろうか・・・!と思ったのですが、田舎のことで、近くには大きい病院はここくらいしかなく、またこんな状態の父を家に連れてなど帰れる筈も無く・・・
肺炎になったときに一人部屋に移されたのですが、あとで考えてみても医者が病室に来るのもほとんど無く、来ても何を見るでなく離れた場所から顔を見るだけ。
その部屋はもう死ぬのが決まった人が入るような感じを受けました。
病気を直してやる・・と言う感じをまったく受けなかったのです。
父はずっと点滴を抜いてしまうから・・・と言う理由で大きなミトンをつけられていたのですが、傍に人がいて、抜かないように見ていれば外してもよかったらしいのですが、そんなことは一言も教えてくれなかったため、嫌がって外したがる父にずっと我慢させていました。
痰が絡んだのを管で吸い取る処置も、もう嫌そうに物凄く乱暴にやって、見ていてかわいそうでした。
頭ではわかっているんですよ。そういう風にしなければいけないってこと。
看護師さんだってわざと乱暴にしたわけではないし、わざと教えなかったわけではないという事は。でも、ねぇ・・・。
今回一晩だけ父に付き添いました。
夜になると看護師さん一人で24人くらいを見なくてはならないそうです。
そんな状態ではもし一人重篤な患者さんがいたら、ほかの人はほっぽりぱなし状態になってしまうのじゃないかと思いました。
夜になると帰されたのはそういう事もあるのかな、と。
看護師さんの仕事も細分化されていて、点滴を見た人に話を聞いたら
「それはまた看護師さんが来たら聞いてみてください」と言われてしまいました。
でも、見た目は白衣を着ていて看護師さんと見分けは付きません。一般の人には分かりづらいですよね。
担当医と言っても実際は若い先生が見ていて名前だけ担当していたりする医者。
カルテくらいしっかり見てくれと言たい。
あ~~~、何か例によって何を言いたいのか分からんようになってもた。
今、父は何とか元気を取り戻して大部屋に移りました。
少しぼけが入ってきてしまったかも知れません。
年齢を考えるとしょうがないかも知れないのでけど・・・。
父の病気は治ることは無いようです。
それならばせめて痛い思いや辛い思いをしないで欲しいと心から思います。
実は田舎に帰るとき、私は喪服を用意していきました。(何て奴!って怒んないでください。やっぱり新幹線で1時間ちょっとでも大変です、実際。)
で、実は今、田舎の家めちゃくちゃ綺麗になってます。
お葬式を出さなきゃいけないかもって、掃除するわ、何年も張り替えていない障子を張り替えるわで・・・ははは。
でも、ははは・・・って言えてよかった~。
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「それならばせめて痛い思いや辛い思いをしないで欲しいと心から思います。」このひとことに尽きますよね…。
人手が足りない、けど患者さんやご家族の気持ち、大事にして頂きたいですよね。何と言っても、人間なんですから…。
投稿: うに・木島由美子 | 2009年6月17日 (水) 23時37分
病院側の 人手の問題もあったりするのですが、患者やその家族にとっては 大問題なので・・・こういう話はツライです。
しかしまぁ、その 担当のお医者困った人ですね。(若い先生なのかな?)病気ばかりを見て、人間の相手だという事を忘れてしまったのでしょうかToT
「もしも・・・」の準備、分かります。
義父の時、あえて 準備せずに行き とても大変でした^^;
ただ、「準備すると、元気になる(回復する)」というジンクスもあるらしいですよ。・・・私の実家だけかな^^;
投稿: たな | 2009年6月18日 (木) 08時27分
それは腹が立つわ!
医者も人間だからいろいろ居るのはしょうがないけど病気を治すのだけが仕事じゃないよね。心配りっていうかさ・・・それもとっても大事な仕事だよ。本人はもちろん周りもみんな辛いんだもの。
なんか悔しいわ。
最後に、はははって言えて良かったよん!
投稿: めもちゃん | 2009年6月18日 (木) 17時36分
>うに様
あの時は、父も正気だったのかぼんやりしていたのかは分かりませんが、あまりに患者にも家族にも酷い台詞でした。病気を治すだけが医者の仕事じゃないのではないかとおもうのですが・・・。
>たな様
担当医は主任のような感じでしたので、多分40代前半くらいじゃないでしょうか・・。まったくムッキー!です!
「もしも」の用意ですが、実は結構それを期待してました。マーフィーの法則でしたっけ?アレをちょっと狙いましたら、結構OKだったようです(って、今なら
いえるこの台詞)
>めもちゃん様
ほんとにねぇ、この台詞聞いたときはどこかにサイトにでも実名でのせてやろうか!と思いましたよ。
父は一人部屋から移ることが出来ました。ははは・・・と笑えてほんとに良かったです。でも元気になると看護師さんたちの手を煩わせそうでちょっと心配です。
投稿: okanyo | 2009年6月19日 (金) 23時30分
大変でしたね。家族としては気が気ではなかったでしょう。病弱な老親を抱えているので、お気持ちは判ります。
>田舎のことで、近くには大きい病院はここくらいしかなく
ということは、地域に総合病院は一つしかないということですよね。つまり、その病院に入院したい患者さんは地域にあふれていて、ヘタをすると入院待機をしている患者さんも大勢いるかも ということですよね。
病院側からすると、少しでも病状が安定した患者を退院してもらってベットを空けないと「入院待機患者」を入院させられない ということでもありますね。
自宅で「入院待機」をしている患者さん・家族の人たちからすると、1日でも早く入院したい・させたい、だから「早く誰か退院してくれ!!!!」と願っているのでしょうね。
>「蘇生処置はしません」
これ、友人が蘇生処置を受けて寝たきりになった親を見ているのですが(1年)、端で見ていると大変ですよ、ご家族は。
経済的にも肉体的にも精神的にも。人工呼吸器を外すともう息が出来なくなるので、呼吸器を外せないのだそうです、誰にも。
友人は「医師か看護師さんか、私でない誰かが外してくれないかな?って、時々思ってしまうの…」と疲れた声で言っておりました。
投稿: ばあば | 2009年6月25日 (木) 12時37分
>ばあば様
始めまして(ですよね?)
コメントありがとうございます。
確かに総合病院はそこくらいですが待機の患者さんが沢山いるのかは?です。
どちらかと言うと、夜看護師さんとかが極端に少ないので、父のように「何時、何が起こるかわからないけど、今はそんなに大したことじゃない」患者を避けたそうな気がします。
蘇生処置云々・・・は「延命措置はしません」って言うのなら納得ですが・・確かに蘇生はしたけれど、そのあと寝たきりで自力呼吸も出来ないのなら大変ですよね。
医者と患者と家族と・・・上手く意志の疎通を図って、お互いがしこりの残らないような関係でいられたらいいと思うのですが、中々難しそうですね・・。
投稿: okanyo | 2009年6月25日 (木) 20時42分
ここではお久しぶりです・・。
読んでいて今の医療の問題点や改善等が問われなければいけないことが多く感じられました。。
医師不足や看護師不足の理由以前の問題でその人の人間としての資質ですよね。同じ人間です・・やはり患者第一の身になって欲しいと思います。。
地方の医療機関はどのくらいの規模なのか私もいろんな病院関連のことに触れてはいますが、最近特に感じるのは高度な医療器具に頼ることが多くなって検査や細部まで分かることは良い事だと思うけど。。
その分医師や医療従事者の方は「患者さん自身」を肌で感じてないように思えてなりません。。
機械が診て機械が判断する・・なんだか冷た医療関係だなぁ~~と・・研修医からそんな医療を見て医師になる時代です・・虚しいと想うのは私だけでしょうか?患者さんと面と向き合う医療も少なくなってきているし。。母の時も半分植物人間状態が1年くらい続きましたが・・仕方なかったけど、物?扱いみたいに感じた看護師さんもいました><。。
辛かったけど何も言えませんでした。。
おかにょさん・・お父様のことを想うと辛いですよね。どうか好い方向に向かいますように祈ってますね。そしてたくさんお話ししてあげてね。。
わたしはそれが出来なかったのが今でも残念でした。。ゴメンナサイね長くなってしまいました。
おかにょさんもご自愛下さいね!
投稿: giraffe | 2009年7月 1日 (水) 18時48分
>giraffe様
コメ、ありがとうございます。
何でもそうですが実際の現場の様子と言うものはその立場に立たないと分からないものですね。
今回父の入院で、病院の看護師の大変さとかはすごくわかりました。だからと言って、忙しさのあまり人と言うより物のように扱われるような状況はがまんできません。国も地域医療の現場を知ってもらってなんらかの対処をして欲しいものです。
投稿: okanyo | 2009年7月 2日 (木) 23時26分